石巻・尾崎地区は、北上川の河口近く、長面浦と太平洋の間にあり、牡蠣の養殖や刺し網漁をする漁師さんが住み、釣りのスポットとしても有名で、人気の民宿もありました。
震災により一帯は地盤沈下、長面浦の砂と津波で家屋は泥だらけになりました。船や網も流され、尾崎地区へのアクセスは仮設の道路1本のみ。電気が来るのは3年、あるいは一生来ないと言う人も。
ここを離れる決心をした方もいる一方、仮設住宅に暮らしながら毎日自宅の片づけに通い、電気の復旧の見込みのない尾崎で、それでも再び漁師として暮らしていこうとしている方たちもいます。
つながりぬくもりプロジェクトでは、地区の入り口にかかる橋のたもとにソーラー街灯を設置。
地区の各所にもソーラーパネルを設置して明かりを、また井戸のくみ上げポンプの電源としてもソーラーパネルを設置させていただきました。
そして今回は「港の明かり」を設置することになりました。
漁師の朝は午前2時頃。暗いうちに海へ出て日が昇る前に漁を終え、港に帰るそうです。震災後、海へ出た際に困ったのは、港の明かりがないこと。
今までは住宅や街灯といったなにがしかの明かりで陸の方向が判別できましたが、電気の断たれたままの地区には一つの明かりもなく、陸の方向がまったくわからなかったといいます。そのため、夜が明けてくるまで海の上で待機するしかなかったそうです。
現地の太陽光パネル設置チームが、船で機材を運び、岩の上にソーラー街灯を設置しました。
つながりぬくもりプロジェクトでは、さらに尾崎地区の小さな造船所への施設電源として太陽光パネルの支援を予定しています。
個人が漁に使うサイズの船を作れるのは、この地区ではこの造船所しかなく、この造船所の再建
は、尾崎地区の漁師さんの未来となります。
皆様のご支援をどうぞよろしくお願いいたします。